一般的にみて個人事業よりも会社のほうが社会的信用が大きいため、事業活動を容易に行うことができるという 「経営上のメリット」及び、会社の債務は代表者である社長が責任を負う必要がない 「法律上のメリット」などが考えられますが、次に述べる「税務上のメリット」 が、大きなメリットといえるでしょう。
個人事業では、事業所得として課せられる所得税は累進課税ですので、所得が高くなるに従い、かなり高率の所得税がかかります。たとえば、課税される所得が1,800万円以上の場合は37%(控除額249万円)の税率となります。
これに対し、資本金が1億円以下の会社では、所得のうち800万円以下の部分については22%、800万円を超える部分でも30%の税率による法人税がかかるだけです。したがって、一般的にいえば、営業上の利益が多い企業の場合は、会社組織のほうが税金対策上は有利といえます。
また、個人事業では、営業上の所得が経営者1人に集中することになりますが、会社の場合には、家族を取締役や社員にして給与を支払うことにより、営業上の所得を分散することができますので、全体的にみて税金を少なくすることができます。
その他、会社の場合は、経費として認められる範囲が個人事業より広くなること。青色申告にすれば、繰越損失が5年間認められること。など、会社設立のメリットは大変大きなものであるといえます。 |
原則として、従業員5人以下の個人事業では、社会保険・労働保険の加入はしなくてもよいが、会社の場合は社員を1人でも雇用すれば、社会保険・労働保険に加入しなくてはならないため、保険料の約半分が会社の負担となり経費が増加します。
また、帳簿なども、個人事業では現金出納帳や証票伝票を保管しておけば足りますが、会社の場合は、各種帳簿(現金出納帳・売上金帳簿・経費帳簿・売掛金台帳・買掛金台帳など)の備付けが必要で、それに伴う記帳処理等の事務負担が増加することなどがデメリットとしてあげられます。 |